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◆野球のルールブックの盲点トップページ > 野球のルールブックの盲点ルールブックの盲点は、水島新司の野球漫画『ドカベン』(35巻)で描かれたエピソードのひとつ。転じて、野球でアピールプレイを怠ったことによる失点全般を指すときにも使われる。なお、「ルールブックの盲点」と言うが、これは公認野球規則の不備ではなく、「プレイしている選手にも意外に知られていないルール」という意味合いである。
野球漫画『ドカベン』において、主人公たちの明訓高校と好投手・不知火守を擁する白新高校との夏の甲子園の神奈川県予選大会三回戦で描かれた。得点は0-0のまま延長戦に突入。10回表、明訓の攻撃。一死満塁で打者は微笑三太郎。 1.微笑はスクイズプレイを試みるが、投手前に小フライとなってしまう。白新の投手・不知火がこれを飛びついて捕球、微笑がアウト(二死)。 2.三塁走者・岩鬼正美はスタートを切っており、リタッチしないまま本塁に滑り込む。 3.一塁走者の山田太郎も離塁していたので、不知火は迷わず一塁へ送球。一塁手が一塁に触球し、山田がアウト(三死)。ダブルプレイが成立。 4.第3アウトが宣告されたので、白新ナインは全員ベンチへと引き上げた。 この時、第3アウトはフォースプレイによるものではないため、第3アウト成立以前に成立した得点は有効である。岩鬼は第3アウト成立前に本塁に到達しているので、この走塁による得点は認められる。 ところが、岩鬼は三塁へのリタッチを行っていなかったため、白新側は第3アウト成立後であっても審判員に対して彼の離塁が早かったことをアピールし、岩鬼を三塁でアウト(第4アウト)にすることで、第3アウトを置き換えて彼の得点を無効にすることができた。しかし得点が認められることに気付かなかった白新はこれを行わず、さらに野手全員がファウルラインを越えてベンチへ引き上げてしまったことでアピール権も喪失してしまった。 結果として岩鬼の得点は認められ、明訓に1点が入った。記録は微笑の投手フライと山田の一塁アウト(併殺)の間に岩鬼が本塁に生還したという扱いで、微笑に犠打は記録されない。 なお、試合はこの1点を守った明訓が1-0で勝利した。 現実に起こった事例 東海大甲府 対 境 1982年に開催された第64回全国高等学校野球選手権大会の1回戦・東海大甲府(山梨)対境(鳥取)の4回裏、境の攻撃中に同様のケースがあった。 両チーム無得点で迎えた境の攻撃、一死満塁から打者の試みたスクイズは小フライとなり、これを一塁手が捕球し、ゆっくりと一塁を踏んだ。飛び出していた一塁走者がアウトになり、ダブルプレイが成立。しかし一塁走者がアウトになる前に、三塁を飛び出していた走者が本塁に滑り込んでいた。東海大甲府側から第3アウトの置き換えや三塁走者の離塁についてのアピールが行われなかったので、この場合、境に1点が入るはずだが、このとき境の得点は記録されなかった。記者席では「このケースは境に先制点が入るはず」と一時騒然となり、試合後球審に質問したところ、審判は〈一塁のアウトのほうが早かった〉と言い放ったと伝えられている。 2008年の第90回全国高等学校野球選手権大会福岡県予選でも同様のプレイが発生し、こちらでは正しい裁定が行われた。 ダイヤモンドバックス 対 ドジャース 2009年4月12日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス対ロサンゼルス・ドジャース戦でも同様のプレイが発生した。 2回表のドジャースの攻撃、一死二三塁で打者ランディ・ウルフが放った打球はピッチャーライナーとなり、投手のダン・ハレンがこれを捕球して、二塁手のフェリペ・ロペスに送球した。ロペスは飛び出していた二塁走者に触球し、これで三死となった。攻守交代のためダイヤモンドバックスの選手達はベンチへ戻った。ところがその後、ドジャースのジョー・トーレ監督らが、「二塁走者のアウトよりも早く、三塁走者のアンドレ・イーシアーが本塁に到達している」と主張し、これが認められ、得点が記録された。このルールについてトーレ監督は、シェーファー・ベンチコーチが知っていて、監督に教えたとコメント。ダイヤモンドバックスのボブ・メルビン監督も「審判が正しい」とし、異議を唱えることはしなかった。
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