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◆肉体的援助の規定トップページ > 肉体的援助の規定肉体的援助(にくたいてきえんじょ)とは、野球において、走者が走塁を行うにあたってベースコーチの援助を受ける反則行為を指す。ベースコーチの肉体的援助は、日本の公認野球規則では7.09 (h) に記載されている。一塁または三塁にいるベースコーチが走者に触れたり支えたりすることで、走者の帰塁や離塁を肉体的に援助したと審判員が認めた場合、審判員は援助を受けた走者にインターフェア(守備妨害)を宣告し、その走者をアウトにしてボールデッドにする。
何をもって肉体的援助とするのか 公認野球規則においては、ベースコーチが「走者に触れるか、または支えるかして、走者の三塁または一塁への帰塁、あるいはそれらの離塁を、肉体的に援助したと審判員が認めた場合」とある。したがって、例えば二塁走者が三塁へスライディングしたときにオーバースライドしそうになったのを三塁ベースコーチが支えたとか、本塁へのタッチアップに際して三塁ベースコーチが背中をたたくなどして離塁を促した場合などは、明らかに肉体的に走塁を援助したものであるから、その走者にアウトが宣告される。 フェンスを越える本塁打を打った打者がベースコーチとハイタッチをする行為は、日本プロ野球などではしばしば見られる行為である。しかし日本のアマチュア野球ではこれを禁じている地域・大会があったり、実際にハイタッチ行為を行ったらその打者はアウトになるというローカルルールが見られたりすることがある。このとき打者をアウトにする根拠として肉体的援助が挙げられることがあるが、本塁打を放ち、本塁までの安全進塁権が与えられている打者走者とハイタッチする行為が、その走塁を肉体的に援助する行為に該当するのかは不明である。プロ野球で禁止されない理由はここにあると思われる。 肉体的援助の事例 三塁ベースコーチとハイタッチ 1985年7月16日の全国高等学校野球選手権大会西東京大会2回戦、東京都立南野高等学校対東京都立永山高等学校戦で、2回、南野の打者が左翼フェンスを越える本塁打を打った。ところが、この打者がダイヤモンドを回る際、喜びのあまり三塁を蹴った直後、三塁ベースコーチとハイタッチをし、これに対して塁審はアウトを宣告した。記録は三塁打となった。 このとき三塁塁審が宣告したアウトの理由は、「はしゃぎ過ぎで、高校野球において見苦しい」と判断した、というもので曖昧かつ野球規則に基づいたものとは言えないものであった。南野高校からは抗議はなく、この後南野高校は勝利した。高野連では後日この判定に関する疑問の声が上がった。 三塁ベースコーチが帰塁を援助 2007年8月28日の巨人対ヤクルト戦で、3回裏巨人の攻撃、二死一・二塁の場面。打者矢野謙次は左翼へ二塁打を放った。二塁走者デーモン・ホリンズは本塁に生還した。続けて一塁走者谷佳知も三塁を回って本塁を狙おうとした。すると谷を制止しようとして、三塁ベースコーチの伊原春樹が制止のジェスチャーをしながらコーチスボックスを出て、三塁本塁間で谷と接触した。伊原の行為は谷を三塁に帰塁させるための肉体的援助にあたるとして、谷にアウトが宣告された。ただし、ホリンズはこのアウトの前に本塁に達しているので、その得点は認められた。 2008年4月26日の横浜ベイスターズ対広島東洋カープ戦で、7回表広島の攻撃、無死満塁で、打者スコット・シーボルは右翼へ長打を放った。しかし二塁走者の栗原健太はスタートが遅れ、一塁走者も二塁から進めなくなってしまった。すでに一塁を回っていた打者走者シーボルも一・二塁間で進めなくなり、外野からの返球で挟まれ、アウトになった。これを見ていた三塁ベースコーチの高信二は、三塁を回って本塁を狙おうとした栗原を制止しようとして栗原と接触してしまった。高の行為は栗原を三塁に帰塁させるための肉体的援助にあたるとして、栗原にもアウトが宣告され、二死二塁から試合は再開された。 2008年9月15日の中日ドラゴンズ対阪神タイガース戦で、5回裏中日の攻撃、無死二塁で、打者トマス・デラロサは中堅前に安打を放った。二塁走者の李炳圭が三塁を廻ったところで、三塁ベースコーチ笘篠誠治は李を制止しようとした。この際に笘篠が李炳圭に触れたことで帰塁のための肉体的援助があったと判定し、審判団は李炳圭にアウトを宣告、一死一塁から試合は再開された。
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